はじめに
ミニチュアダックスフンド（以下「ダックス」）は、特徴的な身体と可愛らしい表情、笑顔を与えてくれる精神的なパートナーとして、初めて犬を飼う人にも大変人気の高い犬種です。
しかし、広い意味での「家族の一員」としての覚悟や準備が不十分なままでは、お互いの生活を苦しいものにしてしまう可能性もあります。
この記事では、初めてダックスを迎える人に向けて、必要な費用の相場、家庭内の準備と環境づくり、心構えのポイントなどを紹介します。
日常生活で一緒に過ごすためのコツや実践的な知識を一緒に探っていきましょう。
ミニチュアダックスフンドを迎えるための費用
ダックスを飼うためには、日々の食事管理や動物病院での診察、グッズなど、意外と費用がかさむ場面があります。
以下は一般的な費用の目安です。
- 購入費：5万円〜20万円（ペットショップ、ブリーダー、保護団体からの譲渡など）
- 初期準備品：2万円〜5万円（ケージ、トイレトレー、給水器、ベッド、食器など）
- 食費（月額）：5,000円〜8,000円（プレミアムフードを選ぶともう少し高くなることも）
- 動物病院（予防接種、健康診断など）：1万円〜2万円／年
- 保険：年間2万〜5万円程度（加入は任意だが、病気やケガへの備えとして検討）
合計で、初年度は15万〜30万円ほどかかると見込んでおくと安心です。
飼育環境の整え方と準備
ダックスが快適に暮らせるようにするための基本的な準備も大切です。
1.安全な生活スペース
ダックスは胴長短足という体型から、関節や背骨に負担がかかりやすい犬種です。
段差の多い住環境はケガの原因になります。次のような対策を講じましょう。
- フローリングには滑り止めのマットやカーペットを敷く
- ソファやベッドにはステップを設置する
- 階段の使用はできるだけ避ける（使用時は抱っこが基本）
2.クレート・ケージの設置
自分だけの安心できるスペースを用意してあげることで、落ち着いて過ごすことができます。
クレートは留守番や外出時の移動、災害時にも役立ちます。
3.トイレトレーニングのための備品
- トイレトレーとシーツを数セット用意
- 消臭スプレーなどもあると便利
失敗しても叱らず、成功したときにたくさん褒めてあげましょう。
4.食事と水の管理
- 食器は滑りにくく、倒れにくいものを選ぶ
- 給水器または清潔な水入れは常に新鮮な水を確保できるように
ダックスとの生活に必要な心構え
1.健康管理の継続
ダックスは椎間板ヘルニアの発症リスクが高いことで知られています。
健康的な生活を維持するためには、
- 適切な体重の維持
- 高い所へのジャンプを避ける
- 定期的な健康診断
が欠かせません。
2.毎日のコミュニケーション
ダックスは非常に甘えん坊で、飼い主との絆を重視する犬種です。
留守番が長くなると分離不安になることもあるため、
- 声かけやスキンシップを大切にする
- 一緒に遊ぶ時間を設ける
- お留守番の練習は徐々に時間を延ばして慣らす
といった工夫が必要です。
3.しつけと社会化
賢い反面、頑固な一面もあるため、しつけは一貫性を持って行うことがポイントです。
トイレ、吠え癖、噛み癖などに悩まされる前に、
- 子犬期からのルール設定
- 成功体験を積ませる（褒めて覚えさせる）
- 他の犬や人と接する機会を増やして社会化を進める
ミニチュアダックスフンドとの毎日を楽しむために
迎え入れは一大イベントでありながら、その後の日々こそが本当のスタートです。
次のような習慣を心がけて、楽しく健やかな生活を送りましょう。
- 毎日の散歩は運動不足とストレス解消に不可欠（ただし過度な運動やジャンプはNG）
- 食事と水の管理を徹底し、体重管理に気をつける
- 被毛のケア（週に1〜2回のブラッシング）
- 定期的な健康診断とワクチン接種
まとめ
ミニチュアダックスフンドは、その可愛らしい容姿と愛情深い性格から、家族に笑顔をもたらしてくれる素敵な存在です。
しかしその分、健康管理や生活環境の整備には十分な配慮が必要です。
迎える前にしっかりと準備を整え、費用・環境・心構えのすべてを見直すことで、ダックスとの毎日がより楽しく、安心できるものになります。
新しい家族との時間を、ぜひ大切に育んでください。
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