はじめに
ミニチュアダックスフンド(以下ダックス)は、その胴長短足の愛らしい見た目と性格の良さから、家庭犬として高い人気を誇る犬種です。
しかし、その独特な体型は健康リスクを抱える要因にもなっています。特に椎間板ヘルニアをはじめ、皮膚病、肥満など、他犬種に比べて発症しやすい病気があります。
この記事では、ミニチュアダックスフンドに多く見られる代表的な疾患とその原因、日常生活でできる予防法、早期発見のポイントについて詳しく解説していきます。
愛犬の健康を守るための知識として、ぜひ参考にしてください。
ミニチュアダックスフンドに多い病気一覧
- 椎間板ヘルニア
- アトピー性皮膚炎(アレルギー性皮膚疾患)
- 脂漏性皮膚炎
- 外耳炎
- 肥満
- 膝蓋骨脱臼(パテラ)
- 心臓疾患(僧帽弁閉鎖不全症など)
中でも最も注意すべきなのが椎間板ヘルニアです。
以下でそれぞれの症状・原因・予防法について詳しく解説します。
椎間板ヘルニア
原因
胴が長く脚が短いダックスは、背骨にかかる負担が大きく、加齢や運動、外傷などによって椎間板が変形・脱出しやすい構造です。
ソファや階段の昇り降り、ジャンプなども発症の引き金になります。
症状
- 急に歩き方がぎこちなくなる
- 背中を触ると痛がる
- 後ろ足がふらつく、歩けない
- トイレができなくなる
予防法
- 段差のない生活環境を整える
- 滑らない床(マットやカーペット)を敷く
- 適度な運動で筋肉を維持
- 太らせない
- ジャンプや高い場所からの飛び降りを防ぐ
アレルギー性皮膚炎・脂漏性皮膚炎
原因
アレルギー体質の犬が多く、花粉やハウスダスト、食物に対して反応を示します。
また、皮脂の分泌が過剰になって毛穴が詰まり、脂漏性皮膚炎につながるケースもあります。
症状
- 体をしきりに掻く・舐める
- フケが大量に出る
- 湿疹や赤み、脱毛
- においが強くなる
予防法
- アレルゲン除去(食事・環境管理)
- 定期的なシャンプー(薬用・低刺激)
- 栄養バランスの取れた食事(オメガ3脂肪酸など)
- ストレスを避ける生活環境
外耳炎
原因
垂れ耳で通気性が悪く、耳の中が蒸れて菌やマラセチアが繁殖しやすいことが要因です。
症状
- 耳をかく、こすりつける
- 耳から強いにおいや茶色の分泌物
- 頭を左右に振る
予防法
- 定期的な耳掃除(1〜2週間に1回程度)
- 耳の中が見える場合は毛をカット
- 症状が出たら早めに動物病院へ
肥満
原因
食事量の管理不足、運動不足、避妊・去勢後の代謝低下などが肥満を引き起こします。
症状
- 背骨や肋骨が触れにくくなる
- お腹がぽってりしている
- 散歩を嫌がる、疲れやすい
予防法
- 適切な食事管理(カロリー制限・おやつの見直し)
- 1日2回の適度な運動(散歩や遊び)
- 体重測定と体型チェックを定期的に
肥満は椎間板ヘルニアや関節疾患、糖尿病、心臓病などの引き金になるため、体重管理は必須です。
膝蓋骨脱臼(パテラ)
原因
先天的な膝の構造異常や、滑る床、激しい運動により関節に負担がかかることが要因となります。
症状
- 片足をあげて歩く
- スキップのような歩き方
- 足を気にして舐める
予防法
- フローリングに滑り止めを敷く
- ソファや階段など段差からの飛び降り防止
- 肥満防止と筋力の維持
心臓疾患(僧帽弁閉鎖不全症など)
原因
加齢に伴い発症するケースが多く、特に中〜高齢期の小型犬に多く見られます。
症状
- 咳をするようになる(特に夜間や朝方)
- 呼吸が荒い、疲れやすい
- 舌が紫色っぽくなる
予防法
- 年1回以上の健康診断
- 心音のチェック
- 肥満予防とバランスの取れた食事
- 適度な運動とストレス管理
早期発見のためのポイント
病気の進行を防ぐには、毎日の観察と定期的な健康診断が欠かせません。
チェックリスト
- 食欲や元気があるか?
- 体をかゆがっていないか?
- 被毛にツヤがあるか?
- 目や耳の状態に異常はないか?
- 排泄のリズムや状態は?
- 体重が急に増減していないか?
これらを定期的に確認し、少しでも異変があればすぐに動物病院へ相談しましょう。
飼い主にできる日常的なケア
- 毎日のブラッシングで皮膚の状態を確認
- 散歩や遊びを通じて筋肉維持とストレス解消
- 室内環境の見直し(滑り止め、段差対策)
- 定期的な歯みがき、耳掃除、爪切り
- 食事は栄養バランスの取れた良質なフードを選ぶ
まとめ
ミニチュアダックスフンドに多い病気の多くは、飼い主の工夫と予防意識で未然に防ぐことが可能です。
特に椎間板ヘルニアや皮膚病、肥満は「体型」と「生活環境」が密接に関係しています。
毎日の習慣を見直し、適切な運動とケアを取り入れることで、ダックスとの生活はより健やかで豊かなものになります。
大切なのは、病気になってから治療をするのではなく、「病気にさせない環境づくり」を意識すること。
愛犬の健康を守ることは、家族全体の幸せにもつながります。

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